文月(ふみつき)です。
転職活動の序盤でぶち当たる問題、
職務経歴書って皆どうやって書いているんですかね?
今回は医薬品営業(MR)→SaaS営業(IS)に転職成功させた筆者が、転職活動中に実際に使用した職務経歴書と経験を基にその作成ポイントをご紹介します。



こんな方におすすめ
- 職務経歴書に何を書けばいいかわからない!
- 職務経歴書の魅せ方を知りたい!
- 職務経歴書で面接対策もある程度すませたい!
僕の作成方法は少し手間がかかりますが、面接対策も同時にできるので是非おすすめさせてください。
僕自身、この職務経歴書で自己PRに関連する面接対策はほぼ完結しました!
この記事でわかること
他業種転職でも通用する職務経歴書の書き方
筆者の転職活動概要
- 年齢:28歳(新卒7年目)
- 前職:内資大手製薬メーカー(MR)
- 転職先:HRtech系SaaSベンチャー(IS)
- 転職期間:2か月半(21年3月~5月)
- 転職ルート:エージェント経由
- 書類通過率:約30%(9 社/約30社※中小エージェントからの狙い撃ちエントリーは90%)
- 最終選考→内定:3社→1社(辞退含)
それでは、よろしくお願いします。
目次
職務経歴書は企業に「会いたい」と思わせるためのラブレター!?
そもそも職務経歴書がなんのための書類なのか、という所から少しだけ。
僕は主に転職エージェントを利用して転職活動を進めました。
企業に候補者(僕たち転職者)を紹介するために、序盤で職務経歴書や履歴書を提出するのですが、、
なんせ初めての転職です。そんなものは書いたことがありません。
書き方をエージェントに問うてみた所
「職務経歴書は学園のマドンナに向けたラブレターみたいなもんですよ。」
学園の…なんて?
その心は。人事も限られた時間の中で大量の応募者を次々に捌かないといけないわけで、その第一関門は書類だけで判断が下される。
そのため、
こいつはうちで成果を出してくれそうだ
そう企業に思わせるキラリと光る書類にしないと、会ってすらもらえないということなんですね。
で、企業はどんな人ならそう思ってくれるのかというと
- 主体性を以て行動してきた人
- 行動の背景に根拠と思考を持っている人
- 行動の結果成果を創出してきた人
特に若手層(20代)においては、業界に限らず求められる人材というのは共通している部分も多いとのことです。
そしてこれを職務経歴書で表現するには、
「客観的事実」を基に「自己PR」できている
ことが大切。こんな職務経歴書であれば、企業から「是非会いたい!」と思ってもらえるハズ。
受け売りではありますが、意識してみてはいかがでしょうか。
実際の職務経歴書はこんな形
まずは、僕が実際どんな構成で職務経歴書を作ったかご紹介しますね。
文月の使用した職務経歴書
- (概略)大学卒業から○○会社入社、そこでの業務内容と担った役割をざっくりと。
- (経歴)現職の会社情報も添えました。HPとかの情報でOKです。
- (職務内容)担当業務を一言で。
- (担当顧客)僕は複数回の担当変更を経験していたので、時系列ごとに表記。
- (取扱製品)代表的な製品を列挙。多ければPR内容に使う製品中心で。
- (実績)直近3半期の目標/実績/達成率/社内平均達成率/全国順位を羅列。
- (特記)実績だけでは伝わらないので、成果を具体的な思考&行動ベースで表現。
- (資格)時系列で記載。
- (PCスキル)僕はOfficeスキルを記載。ちなみに大したことはできません。
- (自己PR)いわゆるコアスキル。強みを具体的エピソードとともに記載。
転職エージェントを利用すれば大抵テンプレートはくれる
僕は10社程度の転職サイトを利用していましたが、エージェントを介する所(リクルートエージェント、duda,パソナなど)であれば大抵はテンプレートを用意しています。
各社若干様式は異なっていますが、どこのテンプレートでも基本的に使いまわしが可能でした。
※エージェントによってはその会社指定の様式で提出を求められる場合もあります。
僕自身、序盤はパソナのテンプレートを数社で使いまわしました。
その後ブラッシュアップしつつ、中盤以降は医療業界特化エージェントのテンプレートをメインに利用させてもらいました。
ポイント
複数の転職エージェントに登録し、しっくりくるテンプレートを探してみてもいいですね!
ここが評価されたよ①思考に基づいて行動している(と見てもらえた)
面接でより深掘りされますが、職務経歴書をしっかりと準備しておくと
- アピールポイントを整理できる
- 面接対策の台本になる
- 論理的に表現する練習になる
などのメリットがあるのでおすすめです。
僕の場合、職務経歴書に「特記事項」として具体的な成果も記載しましたが、その際に
- 定量的な結果(成果)
- 当時の環境(背景)
- 目標とする状態(課題)
- 解決に向けた打ち手(対策)
- 過程でぶつかった壁(困難)
- どう乗り越えたか(解決)
- 一件で得た経験(学び)
の流れで文章にしました。
例えば
【成果】製品Aの新規開拓10件を達成し前年実績100→500(達成率150%)。
【背景】新製品Bの発売前に話題性を活かして関連製品であるAの最大化を図りたい。そのためには市場で存在感のある卸業者Cとの共闘が必須だが自社はパイプが細い。卸業者Cは新製品Bの競合になるD社との取引も多く、新製品B普及の障壁になると想定。
【課題】製品Aをきっかけに卸業者Cとのパイプを太くし、新製品B発売に備えるとともに製品Aを最大化。
【対策】製品A他、自社製品の紹介を目的に朝礼・課会を取得。卸業者Cからの認知を実感した後に積極的に同行訪問を組み信頼を得る。
【困難】最初は見向きもされない。既取引卸業者からの警戒。
【解決】定期訪問の継続、能動的な情報共有。リプレイスに成功した製品Aを卸業者Cからの納入に回し関係構築。他卸との取引の公平性も担保。結果、市場での自身の存在感を示すことに成功し、卸業者間での競争により製品Aのリプレイス自動化に繋がった。
【学び】新規開拓の実現ノウハウ。関係性も実績に繋がる重要な要素であること、取引企業も巻き込み動かすことで高効率化が図れるということ。
自分の役割を認識し、環境に対してどう考え、どう行動し、どう結果を出したか。
これが伝わると、
こいつは普段から考えて仕事してそうだな、会ってみようかな
と思ってもらいやすいのではないでしょうか。
ここが評価されたよ②自己を客観視している(と見てもらえた)
主に自己PRの部分ですね。
どうしても文章にすると収まりが悪くなるので、
- アピールしたい強み(○○力)
- 主張(~ができる・~が得意)
- 根拠(主張に繋がる生活や業務での客観的行動)
- 事実(根拠を補うエピソード)
- 論拠(主張と根拠の繋がりを保証する理由)
- 背景(強みになった基となる主観的思考)
と要素分けを意識してみました。
主張、根拠、事実、背景の関係性がちょっとわかりにくいと思うので、
図解すると
※国立研究開発法人科学技術振興機構のクリティカルシンキングを参考にアレンジ
こんなイメージです。
その強みは
- どんな状況で発揮されるのか
- どんな経験や事実に基づくのか
- その背景にはどのような思考があるのか
ということが伝わり
自分を客観的に捉えられているな
と思ってもらえたのではないかと考えています。
ここが評価されたよ③読みやすい(と見てもらえた)
エージェント「文月さんの職務経歴書はいいですね、見やすいですよ!」
褒めてもらえたのでその理由を聞いてみました。
・箇条書きにする
職務経歴書はとにかく読みやすくすることが大事。
文章がだらだらと続いていると中身が頭に入ってきませんよね。
・ ■ _ 【】 ・ 程度の記号で段落分けをする
最低限の段落記号は見やすくなるのでおすすめです。が、あんまり多用するとだめみたいです。
ちなみに色は黒一色で。
一度調子に乗ってカラフルにしたら「色は付けるな」と怒られました。
その他、職務経歴書で気を付けるポイント
あとは僕自身が「ここは意識したほうがいいなあ」と感じた点です。
転職エージェントからの添削のフィードバックを基にしていますので、是非ご参考に。
・定量的な数字を使う
営業職であれば実績面で特に欲しいのは、
- 直近(月、四半期、半期、期なんでも可)数タームの目標と実績
- 達成率(対前比があると○)
- 社内順位
の3点。
また、営業職に限らず自己PRにおいて週○回、○か月で○%など、数字を意識すると説得力が増しますね!
・長すぎるのはNG
目安はA4サイズ2枚。
僕の作り方だとかなりボリュームが出ると思います。当初は4枚4500文字になりました。
転職エージェント「内容はいいんですが…これ面接言うこと無くなりません?(苦笑)」
確かに。
さすがにこの文量では人事の方も嫌がりそうなので、この職務経歴書は兼面接対策にも使える原稿として、捉えてもらえると便利かと思います。(絶対ムダにはなりません!)
ここから「これだけは先にゆうておくぞ!」という骨格以外をガリっと削ることで
磨き上げられたダイヤのような職務経歴書
に仕上がります!(自分で言うな)
Q&A
最後に僕自身も転職活動中に疑問に思ったことをQ&A形式でまとめておきますね。
Q1.職務経歴書に規定の書式はあるの?
A.基本的にはありません。
企業側から求められない限りは、自由です。
とはいえ、自由といわれても困りますよね。そんな時に役に立つのが転職サイトのテンプレート。多くのサイトでは独自のテンプレートを用意しているので、実際に何社か見てみるといいかもしれませんね。
Q2.これ書かない方がいいよってこと、何かある?
A.パッと思いつくのは、
- 個別求人の志望動機
- 前職の退職理由
でしょうか。
前者は1社ごとに作成が手間になりますし、後者は文章にするとニュアンスが上手く伝わらずネガティブに捉えられるリスクがあります。
この2つはどちらも面接時にほぼ間違いなく聞かれるので、面接対策で準備すればOKです。
Q3.転職エージェントに提出したら、訂正できない?
A.訂正可能です。再提出しても大丈夫ですよ!
でもその際は、事前に誠意をもって理由を伝えた上でお願いしてくださいね。
その上で手間を嫌がるエージェントなら容赦なく切っていいと思います。笑
Q4.作成したけど、自信がない…
A.自分一人の視点だと、どうしても不安ですよね。
エージェントを利用すると、こんな時も役に立ちます。
多くの転職エージェント企業は、職務経歴書の添削もしてくれますよ。
(僕は斡旋業者ではないのですが…)
まとめ
今回は僕が実際に転職活動で使用した職務経歴書と転職エージェントからの添削を基に、職務経歴書の書き方をご紹介しました。
最後に内容をまとめると、
職務経歴書の目的は「自分はどのようにして御社で貢献できるか」を企業に伝え、「会いたい」と思わせること
であり、そのために
客観的事実に基づき自己PRすることが大切
ということをお伝えしました。
具体的には
ポイント
- 数字を意識的に使う
- 箇条書きで見やすく
- 思考プロセス、行動、結果を端的に表現
ことを意識するとグッと説得力が増し、「会いたい!」と思える職務経歴書になるハズです!
僕なりに自身の転職活動を振り返ってみましたが、これから職務経歴書を作る方の何かご参考になれば嬉しいです。
最後までありがとうございました!